1分間マネジャー 何を示し、どう褒め、どう叱るか!

1分間マネジャー―何を示し、どう褒め、どう叱るか! The One Minute Manager

部下のマネジメントは1分でできる?

OD(Organization Development)の第一人者であるケン・ブランチャードが書いた本書は、

優れたマネジャーに求められる心がけを分かりやすく解説したベストセラーだ。

本書が示す「3つの行動規律」は、部下をマネジメントする際の普遍的なツボだ。

ある青年が有能なマネジャーとの出会いを探し求める中で、

1人のマネジャー(1分間マネジャー)と出会い、その対話の中で3つの行動規範を

学んでいくというストーリー仕立てで描かれており、

具体的な事例にうなづきながら、楽しんで読み進められる。

 

部下をマネジメントするコツは何か? 

1分間マネジャーが教える部下マネジメントは難しいリクツやテクニックではない。

1分間マネジャーは、マネジャーの役割の本質を次のように説明する。

これからしようとしていること、またなぜそうするかということを前もって
各人に率直に知らせておくことが非常に大切なのだ。

人間に対して誠実であることが究極においてはうまくいく。
ところが、多分、君も自分のこれまでの人生でわかっていると思うが、
不誠実であることは最後には人との関係を損なうことになる。

大切なことは、“部下に対して基準をもって接する”ということだと思う。

何を目指していて、それに照らすと何が良くて何が悪いのか。

部下をコントロールしたがる人は、実はこれがないから結局自分で仕事をしているのと

負担が変わらない、あるいはもっと手間がかかってイライラする、という悪循環になる。

目指したいことの範囲で、部下に自律的に動いてもらうのがチームの成果を最大化するコツだ。

 

部下に接するときの心がけ

では、具体的にどのように部下に接すればいいのか。

1分間マネジャーは、心がけるポイントをたった3つの「行動規律」に集約して示す。

この「3つの行動規律」のココロは、 「多人数、少頻度」よりも「少人数、多頻度」だ。

マネジャーがチーム全体に対して時間をかけて説教をするより、

部下個々人に対して短時間でも“その場で”、“明確に”フィードバックした方が

部下の思考を、「上司に言われて」から「自分で決めたのだから」に向けることができる。

例えば、1分間マネジャーは目標設定の際に、部下に対してこんな言葉をかけている。

トレネル君、君が問題だということを説明してくれたまえ。ただし、行動に即したことばでだよ
起きている事柄を観察し得る、また測定し得るようなことばで、述べてくれたまえ
では、それがどうなればよいと思うのか、行動に即したことばで述べてくれたまえ

 

部下が育つのがミッション

1分間マネジャーが教えてくれることは、言い切ってしまえばこれだけだ。

裏を返せば、これ以上に部下を縛るのも、マネジャーがすべき仕事が手薄になり、

部下の成長機会も奪うことになり、これ以下に部下を放置するのも責任放棄という

丁度いいバランスがこの「3つの行動規律」に表現されているとも言えると思う。

1分間マネジャーのまわりには、自然と次世代のマネジャーが育ってくるものだ。

あなたのまわりで優秀な部下を持つ上司を観察してみると、

1分間マネジャーの身近なロールモデルに出会えるはずだ。



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